深放電したOPTIMAドライバッテリーの充電・復活

2016-05-29 23:46:06

バッテリーは意外と長持ちする

バッテリー充電器を持ってない方も多いと思いますが、持っていてる方でも何故か充電できなかったり、「充電してはダメ」というバッテリーに何故かどんぴしゃ当てはまってしまったりするケースはけっこうあると思います。

これはバッテリー液の入っている通常のバッテリー以外、例えばMFバッテリーとかドライバッテリーとか呼ばれているものによくある話で、こういうタイプのバッテリーの充電はなかなかやっかいな事があります。

今回は深放電(限度を越えて弱った)したOPTIMAバッテリーを充電して復活させてみます。

OPTIMAバッテリーには要注意

OPTIMAといえば高性能ドライバッテリーの代名詞とも言える存在ですが、オプティマ専用の充電器があるくらい特別なバッテリーです。しかしオプティマ専用のバッテリー充電器はけっこうなお値段がするので、なんとか普通のバッテリー充電器で対応してみます。

まず電圧測定。

本来は13Vあるはずなのですが、半分以下の6Vしかありません。この状態だとオプティマに限らず普通のバッテリーチャージャーでも充電不可能という場合があります。

実際このオプティマバッテリーも、普通のバッテリー充電器に接続したところ「充電不可」の表示が出ました。

ちなみにオプティマの場合は充電に際し、メーカーより電圧や電流の指定値があります。大雑把に言うと電圧は15V以下、電流は10A以下です。普通のバッテリー充電器だと充電電圧が高かったり、高性能なものほど電流が高くなっていたりするので、あまり範囲を飛び越えた充電器でチャージするとバッテリーにダメージを与えたり最悪破損したりします。なので使う充電器のスペックをよく確認しておく必要があるので注意してください。

危険なほうの強制充電方法

さて、このオプティマは私がいつも使っている自動車用のバッテリー充電器では深放電しすぎていて「充電不可」となってしまいました。オプティマに限らずこういう弱りきったバッテリーの場合、メーカー非推奨の方法ですが一応充電することはできます。

こんな感じです。

並列に他の正常なバッテリーと弱ったバッテリー同士を接続して、その状態である程度まで充電するという方法です。通常は危険と言われていますのであまりお勧めしません。そしてこの方法で無理矢理充電しても、たいていの場合ダメになったバッテリーは復活しません。

なのでちょっと違う方法を試してみます。

安全なほうの強制充電方法

オプティマの充電は、弱い電流で行うのが良いとのことなので、思いっきり弱いアンペアで充電してみることにします。使うのはバイク用の小さいバッテリー向け充電器です。

0.8アンペア!なんと素晴らしいやる気のなさです。こいつをオプティマに繋いでしばらく充電したところ、オプティマの電圧が数ボルト上がりました。僅かな上昇ですが、多分これで普通の車用バッテリー充電器でも充電できるようになっているはず。ということで先ほどは「充電不可」の表示を示してくだった車用バッテリー充電器をオプティマに接続します。

念には念を入れ、充電中の電圧もテスターを繋いで監視しながら充電します。充電中の電圧は15V、上限ぴったりです。

このバッテリー充電器には充電の目安のインジケーターが付いているので、一応満充電の表示になるまで数時間充電しました。その後オプティマ単体で電圧を測定したところ、正規の値である約13Vまで復活しました。実際には充電率が何パーセントまで上がったのかわかりませんが、それでもこの電圧なら一応のところ使用に問題はないです。一件落着です。

バッテリーを交換する前に

余談ですが特に当店の所在地のような寒冷地において、お客様に対してはバッテリーはケチケチしないで新品で性能の良いものを買ったほうが良いですと常々お勧めしているのですが、実は私個人はほとんどバッテリーの新品を買ったことがありません。だいたい解体屋さんに行き、見た目で良さそうなバッテリーを一個3000円+消費税で買ってきて充電してから使うというパターンです。中にはハズレもありますので予備のバッテリーをもう一個念のため車に積んでおいたりする事もあるのですが、一度充電できてしまえばいきなりバッテリーが死ぬというケースはほとんどありません。それにブースターケーブルを常備していればJAFを呼ばなくてもなんとかなります。

まあバッテリーの予備を常備するというのはやりすぎですが、自分のためにも、そしてバッテリー上がりで困っている見知らぬ誰かのためにも、ブースターケーブルは1セット車に常備しておく事をお勧めします。