GT-Rの逆コンプリートカーという謎ワード。トラスト企画さんの動画にその答えは?

はいどうも、バーチャル車屋さんのケインです。最近ブログをさぼっていましたが、一応生きてます。

さて今回は第2世代GT-R界隈を震撼させている?「逆コンプリートカー」という謎用語について考察してみようと思います。まずはお約束の、トラスト企画さんの動画をご覧ください。14分35秒あたりからです。

なんだかトラスト企画さんをディスっているweb記事があるようです。調べるとすぐ出てきました。下にリンクを張っておきますが、簡潔に解説すると仕入れてきた極上車の外内装パーツを外して程度の悪いものと交換し再び車体は転売、パーツはヤフオク等にて高価で販売するという行為を指して「逆コンプリートカー」化と呼称しているようです。で、程度の悪いパーツが付いた車体を購入したオーナーがコツコツと程度の良いパーツを件の業者から買い求めて交換すると。なるほど考えたものだな・・・

リンク:あまりに行きすぎた「GT-R部品価格」高騰の闇! 騙されたくない人に伝えたい真実

余談ですがリンク文中に「件の業者」と暗に名指しされ?ているみーくん社長が動画中でご自分のことを「件(けん)の業者」と呼んでおられましたが、それは「件(けん)」ではなく「件(くだん)」と読みます。全世界100万人のよい子のトラスト企画動画ファンのみんなは読み間違っちゃダメだゾ!

かなり話が脱線しましたが、32、33、34各GT-Rのパーツ価格の高騰は確かに目を覆わんばかりの惨状を呈しています。いや確かに車体価格も高騰しているんですけれどね、他の旧車(ネオクラシックカー)と比較してもあまりにパーツの単価が高いのは紛れもない事実です。一体何が原因なのか。よく需要と供給で価格が決まるとは言いますが、それは正常な取引市場が形成されている場合の話です。

ひとつには、日産純正パーツの高騰、一部ヘリテージパーツの高騰にも原因があると思います。たかが燃料ポンプに誰が13万円も払うのてしょうか。いや、払う人がいるんですヨ。GT-Rのパーツは純正じゃないと価値がない!と言い切る人が一定数いるんです。エンブレムひとつでも本物じゃなきゃイヤ!そういう人のお陰で高値高相場が維持されております。

もうひとつにはあんまり言いたくないのですが某トラスト企画さん。これは間違いなく原因としてあります。だってホントにGT-R買い占めているんですもの。ここでしかすぐに買えないパーツがある以上、ある程度言い値で買わざるを得ない。でもこれは敢えて言うならGT-Rオーナーも悪い。AE86やシルビア、スープラなどで同じことが起きていないのは何故か。それは皆部品や予備の車体をストックしていたり、放置状態の車両を何らかの形でキープしたりしているから。GT-Rはどんなにガラクタでも買取価格が付いてしまうので、すぐに業者に売っぱらってしまう。すると野山や廃倉庫に半ば所有者不明みたいな状態で放置されているという個体が無くなる。そうすると細かいパーツが必要になったときに手に入らない ⇒ 高くても件の業者から買うしかないの悪循環となるわけです。AE86なんて特にそうですが、オーナー間のコミュニティというか繋がりが強い。困った人どうしがパーツを融通しあって助け合うみたいな風潮がある。全部がそうとは言わないですが、パーツの取引をするにあたって個人間で直接売買するのと、件の業者みたいな営利企業を経由して取引するのでは、やっぱり圧倒的に価格が違う。

そしてそれは故障したときに自分で直すのか、業者に丸投げするのかの体質的な違いであるとも言えます。現状としてはお金持ちしかGT-Rに乗っていないし、もう乗れない。でも自分でサービスマニュアル(整備要領書)を所有しているGT-Rオーナーは果たしてどのくらいいるのでしょうか。車でもバイクでも古い車体を長く乗り続けようと思ったらサービスマニュアルは必携です。その心構えの差が、今のパーツ高騰と無関係ではないように思います。

S30Z(古いフェアレディZ)は北米で40万台以上売れました。そしてアメリカでは日本より遥かにDIYの精神が根付いているので今でも結構な数のS30Zが走っています。当然純正パーツなんてもう絶版になっていますが、いわゆるリプロ品と呼ばれる純正形状の社外パーツが結構存在しているので、その価格も常識的な範囲で収まっています。ヨーロッパのオールドMINIなんかを見ていても、壊れたら自分で直すという気概のあるなしが、パーツの価格と連動しているような気がしてなりません。

現実問題として第2世代GT-Rの海外流出はもう止めようがありません。そもそも北米ではスカイライン自体が販売されていなかったのですから、25年ルール経過後に欲しい人が買っていくのは当然でしょう。なのでもうGT-Rの高騰相場に付き合うのはもうやめにして、どうしてもスカイラインが欲しい人はタイプMとか25GT-Tをレストア、フルチューンして「GT-Rより速くて綺麗なスカイライン」を目指したほうがきっと幸せになれると思いますよ。

とかあんまり書いていると「Rのエンブレムは至高にして頂点」という人達に殺されそうなので、かなり話が脱線しましたがこのくらいでまた次回。

 

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