10万キロ走行の車でもATF交換&フィルター交換でリフレッシュ(上)

最近カラダのあちこちにガタが来ています。行きたくもない病院に通わざるを得ず、もう病院に行くという行為だけで具合が悪くなるバーチャル車屋さんのケインですこんばんは。

 

ウチではわりと過走行車でもATF交換の作業をすることが多かったのですが、しばらくぶりに10万キロ走行の車のATF交換作業を行いました。

 

これです。

 

 

トッポBJです。三菱です。しかも悪名の高い4速ATです。まず三菱のこのころの4速ATはだいたいダメです。何がダメかという話はさておいて、とにかくダメです。口の悪い人に言わせるとこのタイプのAT車を中古で買う人は自殺願望を持っている人だとまで言います。そのくらいあたりまえにトラブルが出るATだということらしいのですが・・・

 

んでこの車のオーナー様。特に現状でATに何か不具合があるわけではないのですが、長く乗りたいとの事でATF交換をご希望です。ですが当方以外のどこの車屋さんでも「この車のATFは交換できません」と断られたそうな。まあそりゃあそうでしょう。しかしそこはお客様の車も自分の車と同じ気持ちでまごころを込めてメンテナンスさせていただく弊社。オーナー様には「ATFを交換して動かなくなっても責任は取らないけどベストは尽くす」と明言した上で(笑)、作業をお引き受けいたしました。

 

 

スズキはATF交換を想定していないので(?)ドレンボルトが最初からだいたい無いのですが、三菱はちゃんとATFパンにドレンボルトが付いていました。コンタミチェックとか一切気にせず容赦なくATFを抜きます。そして抜いたら次は容赦なくオイルパンを外します。

 

 

はい、バルブボディとATFフィルターが出てきました。ちなみに画像の緑色は単にオイル受けの容器の色が反射しているだけです。

 

 

外したオイルパンの底面にはなかなか強烈にスラッジが蓄積していました。まあぶっちゃけた話をすると新車から今まで一度もATFを交換していないという感じではなく、はるか昔の車検か何かで一度くらいは交換しているような雰囲気です。最悪というレベルではありませんでした。

 

ですがこのレベルになるともはや「コンタミチェック」をするのも無駄、自称超高性能な「トルコン太郎」だのでのお手軽ATF交換は確実にダメです。絶対にオイルパンを外して洗浄しないといけません。それこそ自走不能になります。

 

ちなみに先ほどから連呼している「コンタミチェック」とは何ぞやと申しますと、要するにATFの中にどれだけ磨耗した金属粉が混入しているかのチェックです。ATFがどれだけ汚れていてもATの内部のクラッチが磨耗しておらず、鉄粉バリバリでなければコンタミチェックには合格します。問題はコンタミチェックでアウト、つまりATF交換不可との判定を受けた場合です。

 

判定不可の場合はATFを交換するとATが滑るなどのトラブル発生率が飛躍的に高まるといわれています。一応その理屈を調べてみると、ATの内部のクラッチ部分が磨耗→磨耗した金属粉がATFと混ざり摩擦力をアップ→なので結果的にはATが滑っていない→しかしATFを交換すると潤滑能力が回復→ATが滑る、とのことです。うーん、なんだかなあ?

 

いやいやでもでも、そう主張するのであれば真っ黒に汚れていて金属粉が回りまくっていて、水のようにシャバシャバになったATFを使い続けることを推奨するということなのでしょうか?そんなATFで走り続ければ、いずれATが壊れるのは時間の問題でしょう。壊れるのがわかっていても現状維持で行くのか、それともイチかバチかATFを交換してこれ以上ATを痛めないように手を打つのか。まあ私ならイチかバチかでも交換しますけれどね・・・

 

そして実は三菱4速ATには定番のトラブルがありまして、オイルパンを開ける時には既に私は覚悟をしていました。しかし抜いたATFの中にもオイルパンにも、その兆候は無く安心していた時、オーナー様がバルブボディを眺めていてそれを見つけてしまいました。GJオーナー様です。そしてその「それ」とは?

 

疲れたので次回に続く!

10万キロ走行の車でもATF交換&フィルター交換でリフレッシュ(下)

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