ともちゃんが亡くなって、もう3ヶ月が経ちました

毛無山の展望台コーナーでともちゃんがスピードの向こう側へ旅立ってからもう3ヶ月が経ってしまいましたが、先日当方のブログにこんなコメントが寄せられました。以下転載します。

こんにちは。
事故後から情報収集の為こちらを拝見させて頂いております。
3ヶ月経ち、真相がまだ良く見えてきません。彼女の知り合いという人達は彼女の名誉を守る為と言ってアスファルトの穴(つまり道路管理者である国)に全ての責任を持っていく動きをしていたようですが、それが叶ったのかどうかも分かりません。穴凹が全ての責任であればその時間そこを通行した全ての2輪が転倒していたという事になり、それこそ一大事ですが、現実はそうではなかったようです。自分が知りたいのはその時彼女に何が起こったのか?であって、情報収集の中で目にする悪い噂(普段どんな走り方をしていたかなど)には興味がありません。

あのコーナーの深さとニュース映像で見た事故車の軌道と破損状況から、板主さんとほぼ同じ見方を当初からしておりました。最初が穴凹だったのか何かを踏んだのか、それがきっかけだったと思います。穴が1個であれば(経験豊富だったであろう彼女の)持ち前のテクニックで立て直しが可能だったのかも知れませんが、後ろを走っていたという仲間がTVインタビューで言っていた「2個目の穴」に嵌ってどうしようもなく体勢が崩れてしまったのかと想像してます。単車は起きた状態(走行状態)で彼女は単車の左側にハンドルだけを掴んでぶら下がっていた状態のまま左側ガードレールに激突して(ここで致命傷を負った)から単車だけが弾かれて対向車線奥まで走行したのでしょう。
それにしても最初の穴に嵌った時にはそれなりのスピードが出ていてバンクが深かったので前か後ろがズルっと滑ったのが初期のアクションだったと思われるので、そこに危険予知を疎かにした彼女自身の責任は回避できないと考えております。不運な事故だったと思います。

自分も2輪を趣味としていて、会社では安全管理者として災害の発生要因を分析・対策することを仕事としており、この事故は色々思うところがあって追跡をしておりました。情報ソースとして欲しいのは近しい関係者ではなく、その時駐車場にたまたま居合わせた第三者の目撃証言なのですが、探す術もありません。事故になれば命に直結する2輪、怖ければ降りれば良いのですが、それもできない軟弱者です。体力的にリタイヤするまで無事でいられるかどうかは「運」ですかね。

 

私自身この事故の後、さらに細かくことの推移を調べているわけではありません。死んだ人はもう戻ってこないからです。ですがここで一度整理のため分かっている事と分からないことをまとめておこうと思います。

 

分かっている事実

①菅野友美さんが毛無山の展望台コーナーで路外逸脱した

②現場のコーナーの最中には複数箇所の陥没があって、道路管理者によって事故後すみやかに軽易な補修がなされている

③後ろを走っていた仲間のライダーが「菅野さんが道路にあった穴に前輪がはまったのが見えて、バイクが浮き上がり両足がステップから外れた。ハンドルがぶれだしたときに、運悪くさらに前にあった穴にまたはまった。本人はしがみついているのが精一杯みたいな感じに僕には見えた」と言っている

④現場の制限速度は40キロ

 

分からない事実

①事故時のスピード

②事故の原因について本人の見解

③なぜこの当日までこの場所において、彼女以外の誰も路外逸脱していないのか

 

警察は「この場所で死亡事故が起きた」と現場検証をし、道路管理者は「道路の穴を補修した」と認めている。そして唯一と思われる事故の目撃者は「穴でハンドルが取られた」旨の発言をしている。この状況では道路管理者の責任は免れないでしょう。無論遺族が「道路の管理に問題がある」としてその責任を追求したとすればの話ですが。その場合過失の程度がどれだけ認定されるのか、金額に換算したときに100万円になるのか1億円を超えるのか、それは私の与り知るところではありません。

ここからは私見です。はっきりいうとあのコーナーを制限速度の40キロ以下で走っていて路外逸脱するなら、免許証を返納したほうが良いです。ヒールグリップが甘かった?いやドライ路面であのバイクあのタイヤ、それがそんな速度でタイヤが滑ったりアウトオブコントロールになったりするわけがないのです。本人が生きていたらいったい何キロ出していたのかと問いただしていたでしょう。いや言葉が悪いですね、別に何キロ出していたってそれは本人の勝手なので一向に構わないのです。ただ「何でこんなことになった」と、それをともちゃん本人の口から聞きたかった。まるで死人に口なしではないですか。

ぶっちゃけた話、私のライディングスキルも他人をどうこう言えるほどたいしたものではないですが、ともちゃんもバイクでは4輪のようにはスキルが高くなかった。無理を承知で無理できる、その範囲を見誤った。そういうことなのではないのかと思っています。

サーキットで走る彼女の姿を、一生忘れることはないでしょう。

 

ともちゃんが亡くなって、もう3ヶ月が経ちました” に対して1件のコメントがあります。

  1. 北海道の単車乗りです より:

    こんにちは。
    早速ブログネタにして頂きましてありがとうございます。

    事故は一瞬にして起こります。その時何が起こったのかを正しく検証する事で同様事故抑制につながると確信しており、その為の情報収集でした。人が死ぬと、その仲間たちが真実を隠そうとします。そういう場面に良く出会います。それは生きている人に次の事故のチャンスを与えることになり、死んだ人にも不名誉になるというのを理解していない行動だと思います。愚かなことです。
    ここの板主さんは(感情的なコメントがある中でも)客観的に判断しようとなさっているのが分かったので拝見させて頂いておりました。偶に覗かせて頂きます。では。

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